花小宿の山家料理

花小宿の山家料理

当料膳の山家料理とは、自分が本当に食べたいと思えるものを、お客様にもお出しすること。そのためには、江戸期成立の伝統的会席の手順や、 見た目の華やかさ等にもとらわれません。この思いが行き着いた一つの答えは、お竃さんを使って目の前でシンプルに調理し、熱々をそのままお出しするという旬重の割烹スタイル。御所坊が長年にわたって集めた良質な食材の良さは、このスタイルで存分に引き出されます。

素材

真金不鍍。金にメッキは不要。飾り立てた見た目の豪華さにとらわれない、本当に質の良い料理をお出ししたい。金井四郎兵衛のその思いが行き着いたところは、すなわち良質な素材でありました。御所別墅では、長年、御所坊が集めて来た良質な食材等を使用します。

自家栽培の米や野菜
2002年以降10星霜、 小代渓谷の清流が流れる兵庫県美方郡香美町の当坊農地で、米や野菜を栽培してきました。朝霧のかかるこの土地では、味わい深い良質の米ができます。また、日本ワサビの原種を育てた小代の清流は、生でかじっても美味しい野菜を育みます。
最高の和牛
現在の全ての高級黒毛和牛の先祖は、小代が産んだ但馬牛「田尻号」。明治期、品種改良により絶滅の危機に瀕した純和牛を、小代の切り立った山々が隠すように守ったのです。但馬牛は、今も日本の子牛の最高ブランド。この子牛が育って、世界一の名牛神戸ビーフや特産松坂牛として名付けられます。当代15代目金井四郎兵衛は、小代の人々と10年来の交友があり、良質の神戸ビーフや但馬牛を分けて頂いています。
明石浦漁港の出入りを許された神戸でただ一つの旅館
特殊な地形が生み出すゆたかな潮流に恵まれた瀬戸内は、質の高い魚介類が取れる日本屈指の漁場。中でも、瀬戸内の最も良い鮮魚が集まるのが、明石浦漁港といわれ、そこには大阪黒門市場や京都錦市場等の魚屋が仕入れにきます。御所坊では縁あって、神戸で唯一、旅館として当漁港への出入りを許されています。当漁港へでかけ、調理長が新鮮で質の良い昼網の鮮魚等をせり落としています。